離婚と持ち家ブログ③
2026/07/11
後からトラブル続出!?家の「所有者名義」と「ローン名義」の違い
離婚に伴う不動産の相談をお受けする中で、非常に多いのが「名義(めいぎ)」に関する誤解から生じるトラブルです。
「家は夫の単独名義だから、妻の私には関係ないですよね?」 「夫がローンを払う約束で私が住み続けるから、何の問題もないはず」
実は、こうした思い込みのまま離婚を成立させてしまうと、数年後に「突然家を追い出された」「身に覚えのない数千万円の借金の請求が来た」といった恐ろしい事態に巻き込まれる可能性があります。
今回は、絶対に混同してはいけない「所有者の名義」と「ローンの名義」の違いについて解説します。
「所有者の名義」と「ローンの名義」は全く別のもの
不動産の問題を考える際は、この2つを完全に切り離して確認する必要があります。
① 所有者の名義(不動産の名義)
意味: その家や土地が「誰のものか」を表すものです。法務局の「登記簿」に記載されています。
パターン: 夫の単独名義、妻の単独名義、夫婦の共有名義(持ち分が半分ずつ等)があります。
② ローンの名義(債務者の名義)
意味: 銀行に対して「誰がお金を返す義務を負っているか」を表すものです。
パターン: 夫が単独で借りている、夫婦で連帯して借りている(ペアローン)、夫が借りて妻が連帯保証人になっている、などがあります。
離婚時に最も危険な「名義」の落とし穴とは?
トラブルになりやすい代表的なケースを2つご紹介します。
危険ケース1:妻が「連帯保証人」になっている場合
家は夫の単独名義で、ローンも夫が組んでいる。しかし、ローンを組む際に妻が「連帯保証人」になっているケースは少なくありません。 離婚したからといって、連帯保証人の立場は自動的に外れることはありません。 離婚後、もし元夫がローンの支払いを滞納した場合、銀行は連帯保証人である元妻に対して残りのローン(数千万円になることも)の全額一括返済を求めてきます。
危険ケース2:「名義人」と「住む人」が違う場合
「夫名義」で「夫のローン」の家に、離婚後「妻と子ども」が住み続けるケースです。夫が慰謝料や養育費代わりにローンを払い続ける約束をしたとします。 しかし、数年後に夫が再婚したり収入が減ったりしてローンが滞納されると、家はあっという間に差し押さえられ、競売にかけられます。所有者ではない妻は、家から強制的に退去させられてしまいます。
・契約書を引っ張り出して、今すぐ確認を!
家をどうするか決める前に、必ずご自宅の「不動産登記簿謄本」と、銀行と交わした「金銭消費貸借契約書(住宅ローンの契約書)」を確認してください。
「誰の持ち物で、誰が借金を返す義務を負っているのか」。これが分かっていないと、安全な解決策を練ることはできません。
【複雑な名義問題、プロが整理・解決します】 「書類を見ても、自分たちがどの契約パターンなのかよく分からない」「ペアローンを組んでいて、どうやって解消すればいいか悩んでいる」といった方は、ご自身だけで抱え込まずに不動産のプロにご相談ください。 権利関係を分かりやすく整理し、お二人が後顧の憂いなく新しいスタートを切れるようサポートいたします。